MUSIC STORE COLUMN
楽器店がネット販売で失敗しやすい 5つのパターン。
ECサイトを作った。商品も掲載した。SNSも始めた。
それでも、なかなか売れない。
そんな時、努力が足りないとは限りません。
問題は、 ネット販売を進める順番そのもの にあることがあります。
この記事では、小さな楽器店がネット販売を始める時に 陥りやすい5つのパターンと、 どこから考え直せばよいのかを整理します。
5 COMMON MISTAKES
- 01ECサイト作成から始める
- 02商品を全部載せようとする
- 03売れそうな商品を価格で売る
- 04すぐ集客を増やそうとする
- 05商品ページだけを改善する
ネット販売は、 「サイトを作る → 商品を載せる → 集客する」 だけではうまくいきません。
特に小さな楽器店の場合、 Amazonや大手楽器店と同じやり方をしても、 商品数や価格、広告費で競うのは簡単ではありません。
だからこそ、 自店だから提供できる価値を先に見つけ、 その価値が生きる形でネット販売を組み立てる ことが重要です。
ここからは、実際によく起こりやすい5つのパターンを見ていきます。
STARTING FROM THE TOOL
とりあえずECサイトを
作るところから始める。
ネット販売を始めようとすると、 まずBASE、STORES、Shopifyなどを調べ、 ECサイトを作ろうとすることがあります。
もちろん、販売するための仕組みは必要です。 ただ、ECサイトはあくまで商品を販売するための「道具」です。
サイトを作る前に、 もっと先に決めておきたいことがあります。
例えば、
- 誰に向けて販売するのか
- その人のどんな悩みや希望に応えるのか
- どの商品から始めるのか
- 他店と比べられた時に何で選ばれるのか
ここが曖昧なままサイトを作ると、 完成したあとで 「結局、何をどう売ればいいのか分からない」 という状態になりやすくなります。
ECサイトを作ることはスタート地点ではありません。
その前に、販売の軸を決めることが必要です。
TOO MANY PRODUCTS
店にある商品を、
全部ネットに載せようとする。
実店舗には、ギター、管楽器、アクセサリー、楽譜、 メンテナンス用品など、 多くの商品が並んでいることがあります。
そのためネット販売でも、 「まず店にある商品を全部登録しよう」 と考えがちです。
しかし、商品を増やせば増やすほど、 撮影、商品登録、在庫管理、価格変更などの作業も増えていきます。
さらにネットでは、 商品数の多さそのものを強みにしようとすると、 より多くの商品を扱う大手と比較されやすくなります。
小さな楽器店が最初に考えたいのは、 商品数ではありません。
自店が一番詳しく、独自の工夫を加えられる商品は何か。
例えばサックスに詳しいなら、まずサックス。 管楽器の調整に強いなら、その技術が活きる商品。 初心者への提案経験が豊富なら、 初心者が迷いやすい商品から始める。
「全部売る」より、 「まず自店が一番強いところから売る」。
SELLING WHAT LOOKS POPULAR
「売れそうな商品」を仕入れ、
価格で勝とうとする。
ネットで売れている商品を調べ、 「これなら需要がありそうだ」 と仕入れる方法もあります。
しかし、売れている商品ほど、 すでに多くの店が販売している可能性も高くなります。
同じ商品。 同じメーカー写真。 同じような商品説明。
そうなると、 お客様に見える一番分かりやすい違いは価格です。
値下げを続ければ売れることはあっても、 利益が残りにくくなり、 長く続けるほど苦しくなることがあります。
そこで考えたいのが、 自店の経験や専門知識が活かせる分野から商品を選ぶ という考え方です。
その商品をどんな人に届けるのか。 その人のために、自店だからどんな工夫ができるのか。
そこまで考えることで、 単に「同じ商品を安く売る店」ではなくなります。
売れそうな商品を探すだけではなく、 自店の強みを活かせる商品を探します。
TRAFFIC BEFORE FOUNDATION
売れないと、すぐSNSや広告を増やす。
ネットショップを公開しても注文が入らない。
すると、 「もっとアクセスを増やさなければ」 と考えます。
開店直後であれば、 まず店の存在を知ってもらう必要があるので、 SNSなどを使った発信も有効です。
ただし、人を集めれば必ず売れるわけではありません。
まず確認したいのは、 その商品に需要があるのか。
そして需要があるなら、 比較された時に、あなたの店を選ぶべき理由があるのか。
ここができていない状態でアクセスだけ増やしても、 見に来た人が他店へ移ってしまう可能性があります。
集客は重要です。 ただし、集客する前に、 来てもらった人に、「この店を選ぶ理由」が伝わる土台ができているか を確認しておく必要があります。
集客の量を増やす前に、 需要と「選ばれる理由」を確認します。
FIXING ONLY THE PRODUCT PAGE
商品ページだけ直せば、
売れると思ってしまう。
商品写真をきれいにする。 説明文を詳しくする。 SEOを見直す。
これらはもちろん必要な改善です。
ただし、一つの商品ページだけ整えても、 店全体から 「誰のための店なのか」 が伝わっていなければ、 強い選択理由にはなりません。
例えば初心者を支える店なら、 商品ページだけではなく、
- TOPページ
- 商品構成
- サービス内容
- 店舗紹介やプロフィール
- ブログやSNSでの発信
- 購入後のサポート
まで、 初心者が安心して選べる方向へ揃っていることが重要です。
お客様がサイトを見た時に、 「ここは自分のための店かもしれない」 と感じられる。
その状態があって初めて、 商品ページの説明や店ならではの工夫も、 一つの価値としてつながって見えるようになります。
改善するのは商品ページだけではなく、 店全体です。
WHAT THESE MISTAKES HAVE IN COMMON
5つの失敗には、
共通していることがあります。
ECサイトを先に作る。 商品を全部並べる。 売れそうな商品を探す。 集客を増やす。 商品ページを改善する。
どれも、それ自体が間違いなのではありません。
問題は、 「誰に、どんな価値を提供する店なのか」が決まる前に、 手段から始めてしまうことです。
ネット販売は、 「何を使うか」より先に、 「誰に、何を届ける店なのか」を決める。
その方向が決まれば、 どの商品を扱うのか。 どこまで商品数を増やすのか。 どんなECサイトにするのか。 何を発信するのか。 どこに広告を出すのか。
それぞれの判断にも、 一本の基準ができます。
CONCLUSION
ネット販売で大切なのは、 始める順番です。
楽器店のネット販売がうまくいかない時、 新しいツールや集客方法を増やす前に、 一度土台を確認してみてください。
自店は、誰に一番役立てるのか。
その人に、どんな商品やサービスを提供するのか。
他店と比べられた時に、 なぜ自店が選ばれるのか。
そこが決まってから、 ECサイト、商品構成、商品ページ、SNS、広告を組み立てます。
売れない時に必要なのは、
やることを増やすことではありません。
まず、進める順番が合っているかを見直すことです。
CONTACT
何から直せばよいか分からない時は、 販売の土台から一緒に確認します。
商品はある。専門知識もある。 でも、ネット販売ではなかなか結果につながらない。
Trustbeでは、 現在の商品、得意分野、これまでのお客様、 競合、価格、Webサイト、発信内容まで確認しながら、 「誰に、どんな価値を提供する店なのか」を整理します。
そのうえで、 今の店に必要なことと、 今はまだやらなくてよいことを分けながら、 ネット販売全体を一緒に組み立てていきます。
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