FOR THE PERSON IN CHARGE
ネット販売を任された担当者へ。 小さな会社が最初に整理したいこと。
「うちもネット販売を始めたいから、ちょっと調べて進めてくれない?」
そんなふうに社長から言われて、突然ネット販売を任されることがあります。
まず調べるのは、BASEやShopifyのようなネットショップのサービス、 SNS、SEO、広告などかもしれません。
もちろん、どれもネット販売で必要になるものです。
ただ、これらはあくまで売るための道具です。
たとえば、実店舗を始めるからといって、 先にレジや棚、看板だけを揃えても商売にはなりません。
ネット販売も同じです。
商品を並べて、注文できる形を整えただけで、簡単に売れるわけではありません。
なぜなら、ネットには同じような商品がたくさんあり、 お客様はその中から比較して選ぶからです。
だから最初に考えるべきことは、比較されたときに、 どうすれば他社ではなく自社を選んでもらえるのかです。
そのために、誰に向けて、どんな商品を売るのかを考えていきます。
そこが見えてから、どのECサービスを使うのか、 SNSやSEO、広告が必要なのかを考えていきます。
01 / START WITH WHY CUSTOMERS CHOOSE YOU
最初に考えたいのは、 どうすれば自社を選んでもらえるか。
商品を掲載することと、比較されたときに選ばれることは別です。
ネット販売では、お客様は自社の商品だけを見て判断するわけではありません。 検索結果やECモール、他社のサイトを見ながら、似た商品や代わりになる商品と比べています。
だから、商品を掲載し、カートを用意して、注文できるようにしただけでは、 「なぜ他社ではなく自社から買うのべきなか」までは伝わりません。
ここから考えたいのは、 比較されたときに、自社を選んでもらえる状態をどう作るかです。
その答えを考えるために、 次に「どんなお客様を相手に商売をするのか」「どの商品を中心に売るのか」を見ていく必要があります。
WHO AND WHAT TO SELL
選んでもらうために、誰に何を売るのかを考える。
なぜ、「誰に売るか」「何を売るか」を、決める必要があるのか。
それは、自社が比較されたときに選ばれるためには、 どんなお客様に対してなら自社の知識や経験を特に生かせるのかを考え、 その人に向けて、どの商品なら強みを出しやすいのかを考える必要があるからです。
これまでどんな相談を受け、どんなお客様に喜ばれてきたのかを振り返ります。
商品数を増やすことより、自社の知識や経験を生かしやすい商品・分野を見ます。
何でも同じように売るのではなく、自社らしさを出しやすい部分へ力を集めます。
まずは、自社を選んでもらうために、誰に向けて何を売るのかを考えるところから始めます。
03 / MORE THAN PRODUCT DESCRIPTION
選ばれる理由は、 商品説明だけで作るものではない。
商品の特徴を伝えることは必要ですが、それだけでは他社との違いにならないことが多いです。
「自社の商品にはこんな特徴があります」と詳しく書くことは大切です。 ただ、似た商品が他社にもあり、同じような特徴を伝えていれば、 文章を増やすだけで違いが生まれるわけではありません。
自社を選んでもらう理由は、商品そのものだけでなく、 その会社が実際に提供しているもの全体から考えます。
商品そのもの以外にも見ること
- 商品の選び方
- 組み合わせやセット内容
- 独自の工夫や調整
- 長年の経験や専門知識
- 購入前の相談
- 購入後の対応
考えたいこと
- 自社だから加えられることはあるか
- それはどんなお客様に特に役立つか
- まだ違いが弱ければ何を加えられるか
- その違いを販売内容へ反映できるか
つまり、「どう説明するか」だけの話ではなく、 実際に何を提供すれば自社を選ぶ理由になるのかまで見ます。
選ばれる理由の考え方を詳しく知りたい場合は、 他店でも買える商品を自社から買ってもらうには? で詳しく説明しています。
04 / CHOOSE THE TOOLS AFTERWARD
そこまで見えてから、 ECサービスやSNSを考える。
自社がどんな販売をしたいのかが見えてくると、必要な道具も判断しやすくなります。
どんなお客様に向けて、どの商品を中心に売り、 どんな違いで自社を選んでもらうのかが見えてくると、 その販売に必要なものも具体的になります。
商品数が少なく、一つひとつを詳しく説明して販売するなら、 大量の商品登録や複雑な機能は必要ないかもしれません。 逆に、商品数が多く、在庫や受注管理が複雑なら、必要な機能は変わります。
SNSも、先に使い方を考えるものではありません。 誰を相手にし、どうすれば自社を選んでもらえるのかが決まれば、何を発信すべきかも見えてきます。
SEOや広告も同じです。 どんなお客様へ何を届けたいのかが決まって初めて、 どんな言葉で検索する人に見つけてもらいたいのか、 どんな人へ広告を出すのかを考えられます。
商品ページに何を載せるのか、どんな決済方法を用意するのか、どう届けるのかも、誰に何を売るのかが決まってから考えた方が決めやすくなります。
誰に何を売り、どうすれば自社を選んでもらえるのかが決まってから、必要なECサービスや集客方法を考えます。
ネット販売全体の進め方は、 小さな会社のネット販売の始め方 でも確認できます。
05 / WHO DECIDES WHAT?
担当者だけで進められること。 会社として決めること。
ネット販売は、担当者一人で決めて進めればうまくいくものではありません。 どの商品を中心にするのか、誰を相手にするのか、どうすれば自社を選んでもらえるのかは、会社として考える必要があるからです。
情報を集めたり、サービスを比較したり、 商品情報や写真を整理したりすることは、 担当者が進めやすい仕事です。
一方で、比較されたときに自社を選んでもらえる状態を作り出すためには、 社内全体で考える必要があります。
担当者が進めやすいこと
- ネット販売についての情報収集
- ECサービスの比較
- 商品情報の整理
- 写真や資料の準備
- 競合サイトや価格の確認
- 現在の販売状況の確認
会社として一緒に決めたいこと
- どんなお客様を中心にするか
- どの商品・分野を中心にするか
- 会社として何を強みにするか
- 商品やサービスをどう整えるか
- 価格をどう考えるか
- どこまで予算を使うか
これはWeb担当者の能力不足という話ではありません。 商品、価格、予算、会社としてどこに力を入れるのかまで関わるため、 会社として判断する内容を含むからです。
そのため、担当者がすべて決めてから社長へ報告するよりも、 調べたことや現在の状況を材料にしながら、 途中で社長と一緒に方向を確認していく方が自然です。
専任のWeb担当者がいない会社の進め方は、 Web担当者がいない会社でもネット販売はできる? でも説明しています。
CHECK IT TOGETHER
社長と担当者で、一度ここまで確認してみる。
最初から全部の答えが出ている必要はありません。 まず、次の順番で考えられる状態になっているかを確認してみてください。
- 01 比較されたときに、自社を選んでもらえる理由があるか
- 02 その理由を特に評価してくれるお客様は誰か
- 03 その理由を最も生かせる商品は何か
- 04 商品やサービスに、その違いが実際に反映されているか
- 05 その違いをサイトや商品ページで伝えられているか
すぐに答えが出ない項目があっても問題ありません。 どこがまだ決まっていないのかが分かれば、 次に何を社内で話すべきかも見つけやすくなります。
07 / YOUR ANSWER IS NOT IN SEARCH RESULTS
自社が選ばれる理由は、 検索しても見つからない。
ツールの使い方は検索できますが、自社がどうすれば選ばれるのかは会社ごとに違います。
ECサービスの比較、SEOの方法、SNS運用、広告、 商品ページの作り方。 こうした情報は検索すればたくさん見つかります。
しかし、 「自社はどうすれば比較されたときに選んでもらえるのか」 という答えは、外部にはありません。
それを考えるには、 自社の商品、これまでのお客様、経験、技術、知識、 現場で続けてきた工夫、過去の実績、 お客様から評価されてきたことなどを見ながら整理する必要があります。
すでに強みとして使えるものがあれば生かし、 まだ違いが十分でなければ、 どんなお客様に向けて何を加えればより役立てるのかを考えます。
ここまでくると、 担当者が一人で検索して答えを探す話ではなく、 社内にある材料を見ながら会社として考える話だとご理解いただけるはずです。
SUMMARY
ネット販売では比較される。 だから、まず自社が選ばれる形を考える。
ネット販売を任されると、まずECサービス、SNS、SEO、広告などを調べることが多いと思います。
でも、最初に考えるべきことは道具ではありません。 同じような商品と比較されたときに、 どうすれば自社を選んでもらえるのかです。
そのために、 どんなお客様を相手に商売をするのか、 どの商品を中心に売るのか、 商品やサービスをどう整えるのか、 何を伝えるのかを考えます。
そこが見えてから、 自社の販売に必要なECサービス、SNS、SEO、広告などを選びます。
ネット販売の方向は、担当者だけで決める話ではありません。 是非このページを社内で共有して、まず「比較されたときに、どうすれば自社を選んでもらえるのか」から考えてみてください。
CONTACT
社内だけでは、 自社が選ばれる形を整理しにくいと感じたら。
今の商品、これまでのお客様、会社の知識や経験、 現在の販売状況を見ながら、 どこから考えればよいのかを一緒に整理します。
