HOW TO START ONLINE SALES
ネット販売の始め方。 小さな会社が最初に 考えたいこと。
ネットショップを作る前に、
まず決めるべきことがあります。
この記事は、 すでに商品やサービスがあり、実店舗や既存の取引では販売しているものの、 ネット販売をどう始めればよいか分からない小さな会社を対象にしています。
ネット販売を始めるためには、 商品を決め、販売方法を選び、商品ページや決済、配送などを準備する必要があります。 ただし、小さな会社が長く続けられるネット販売を作るには、 その段取りだけでは足りません。
SMALL COMPANY ONLINE SALES
BASIC FLOW
まず、ネット販売を始めるまでの 基本的な段取りを見てみます。
「ネット販売を始めたい」と考えたとき、 最初に知りたいのは、何をどんな順番で準備すれば販売を始められるのか、 ということではないでしょうか。
ここまでが、ネット販売を始めるための基本的な段取りです。
ただし、小さな会社がネット販売を始めるなら、この流れに進む前に明確にしておきたいことがあります。
WHAT GETS MISSED
実は、ここがとても重要です。
ネット販売を始めようとすると、 ECサイトを作ったり、販売サービスを選んだり、 SNSを始めたりしがちです。 けれど、その前に考えておきたいことがあります。
よくある始め方
先に考えたいこと
売れそうな商品ではなく、
自社の強みやこだわりが最も伝わる商品を選ぶ。
そのうえで、そのお客様に必要な商品や価値を考えます。 すでにある強みを生かせる場合は販売へ反映し、 まだ十分な違いがなければ、その強みを起点に新しく提供できる価値へ発展させます。
STORE VS ONLINE
店では普通に売れているのに、 なぜネットではそこまで考える必要があるのか。
実店舗では、自社の強みを毎回説明していなくても商品が売れることがあります。 それは、価格以外の情報が店頭では自然に伝わっているからです。
店頭では自然に伝わっている
- 店の雰囲気や実際の様子が見える
- 店主やスタッフの人柄が伝わる
- 相談しやすく、その場で質問できる
- 実物を手に取って確認できる
- 地元で長く営業している安心感がある
ネットでは自動では伝わらない
- 写真や文章で意識して伝える
- 商品ページやサイト全体で伝える
- 問い合わせへの対応でも伝える
- お客様の声や事例でも伝える
- 同じ考え方を繰り返し、一貫して伝える
ネットで必要なのは、店頭で自然に伝わっていた価値を、 言葉や写真、商品、対応を通して分かる形にすることです。
PRICE COMPETITION
違いが伝わらないと、 価格競争に入りやすくなります。
同じ商品や似た商品が並んだとき、 お客様から違いが見えなければ、 「同じなら安い方でいい」と考えるのは自然なことです。
価格競争そのものが悪いわけではありません。
大量仕入れや物流の効率化、大きな販売量などによって、 価格の安さを強みにできる会社もあります。
ただ、小さな会社が同じ土俵で戦い続けるのは簡単ではありません。 値下げで利益が減れば、 本来その会社の価値である検品、調整、加工、説明、 問い合わせへの対応などへ使える時間や費用も減っていきます。
小さな会社が大切にしたいのは、 安さで勝つことではなく、 「この会社から買いたい」と思ってもらえる理由を育てることです。
CASE STORY
競合店より高くても、 全国から 選ばれるようになった楽器店。
実際に支援した地方の小さな楽器店でも、 他店と同じ商品を扱っているため、 そのままでは価格で比較されやすい状況にありました。
地方の楽器店|ネット販売の支援事例
売れそうな商品を安く売るのではなく、 店主の知識と独自の調整を「選ばれる理由」として販売へ反映しました。
この楽器店が扱う商品は、他店でも購入できるものでした。 競合店の中には値引きして販売している店もあり、 商品名と価格だけで比べられれば、 小さな店が価格競争で勝ち続けるのは簡単ではありません。
一方で店主には、長年培ってきた商品知識と、 購入後に使いやすい状態へ整える独自の調整技術がありました。 そこで、その調整を単なる無料サービスとして扱うのではなく、 商品の価値を高める独自の技術として販売へ反映しました。
その結果、競合店が値引きしている商品でも、 調整の手間賃8,000円を加えた価格で、 全国から継続して注文されるようになりました。
小さな会社が目指したいのは、 一番安い店になることではありません。 自社の中にすでにある知識、経験、工夫、対応を明確にし、 他社より高くても自社が選ばれる理由として育てることです。
楽器店の支援事例を詳しく読むCUSTOMER ASSET
一件の売上だけではなく、 次も選んでくれるお客様を残す。
値段だけで選ばれた場合、 次回もっと安い店があれば、そちらが選ばれます。 一方で、価格以外の理由で選ばれたお客様との関係は、 次の販売にもつながりやすくなります。
「この店なら自分に合う商品を選んでくれる」
「ここの検品や調整なら安心できる」
「説明が分かりやすく、購入後も相談できる」
リアル販売同様に、ネット販売でも積み重ねたいのは、一度だけの注文だけではありません。 次に必要になったときにも、自社を思い出してもらえるお客様との関係です。
SIX KEY POINTS
そのために、ネット販売を始める前に6つのことを考えます。
ここからは「開設の手順」ではありません。 商品を買う理由と、自社を選ぶ理由を作るために、 販売を始める前に明確にしておきたい内容です。
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POINT1
自社には、どんな強みがあるのか
これまでのお客様との関わりや、社内に積み重なっている商品知識、経験、判断、検品、調整、加工、分かりやすい説明、問い合わせへの対応などを振り返ります。
会社にとって当たり前になっていることの中に、お客様から見れば価値のある強みが隠れていることがあります。まず、その強みを明確にします。
自社の強みが分からない会社が、ネット販売の前に取り組むべきこと -
POINT2
その強みは、どんなお客様に特に役立つのか
年齢や性別を先に決めるのではありません。これまでどんな相談を受け、どんなお客様に喜ばれ、どのような場面で自社の知識や工夫が役立ってきたのかを振り返ります。
そこから、自社の強みを特に必要としているお客様を見極めます。
ECサイトのターゲット設定を読む -
POINT3
そのお客様に、どんな商品・価値を提供するのか
「人気がありそう」「価格が安くて売りやすそう」「他社でもよく売れている」という理由だけで商品を選ぶのではなく、自社の強みが生き、そのお客様に役立つ商品を考えます。
すでにある商品やサービスで十分に価値を提供できるなら、その強みを販売へ生かします。まだ十分な違いがなければ、自社の強みを起点に、お客様の困りごとや競合の状況も見ながら、新しく提供できる価値を考えます。
「売れそうな商品」を並べるのではなく、「このお客様に、どうすればもっと役立てるか」から商品と提供する価値を考えます。
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POINT4
その商品・価値を選ぶ理由は何か
商品のサイズ、素材、機能を説明するだけではなく、その商品やサービスを選ぶことで、お客様の悩みや不便がどう変わるのかを明確にします。
さらに、自社の知識、判断、検品、調整、説明、対応などによって、お客様が受け取る価値が具体的にどのように高まるのかを考えます。
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POINT5
なぜ、他社ではなく自社から買うのか
同じ商品や似た商品を他社でも購入できるなら、お客様は商品だけでなく購入先も比較します。
既存の強みとして持っている知識、判断、検品、調整、加工、説明、対応や、必要に応じて新しく加えた価値まで含めて、「なぜ自社から買うのか」を明確にします。
商品ページとサイト全体の伝え方を見直す -
POINT6
どうすれば、その価値と理由をお客様に伝えられるか
自社の強み、誰に役立つのか、商品や提供する価値、そして自社が選ばれる理由は、明確にしただけではお客様には伝わりません。Webサイト全体、商品ページ、写真、説明、価格、問い合わせへの対応などへ一貫して反映する必要があります。
何をどこで伝えるのかを決めることで、お客様が自社の価値を理解し、価格だけではなく「この会社から買いたい」と判断できる状態を作ります。
ECサイトの商品説明テンプレートを見る
BUILD THE SYSTEM
6つが明確になってから、 ネット販売の 仕組み作りに取り掛かります。
ここで初めて、冒頭で見た基本の流れに戻ります。 先に販売の土台を明確にしておくことで、 商品、販売場所、商品ページ、集客を同じ方向へつなげやすくなります。
6つが明確になってから、あらためて基本の流れに沿って進めます。
同じ6つの段取りでも、先に「誰に、どんな価値を届けるのか」 「なぜ商品を買うのか」「なぜ自社が選ばれるのか」が明確になっていれば、 何を作り、何を伝え、どんなお客様を集客すべきなのかも明確になります。
START SMALL
最初から完成を目指さず、 小さく販売を始めます。
ネット販売は、公開して終わりではありません。 実際のお客様の反応を見ながら、 自社の価値をさらに高めていきます。
強みを生かした商品・価値を販売する
お客様の反応を確かめる
さらに役立つ価値を考える
商品・説明・価格・対応へ反映する
ネット販売の支援経験から
最初に売る商品を選ぶ前に、私はまず「この会社の強みは何か」を見ます。
他店でも買える商品であっても、 その会社の商品知識、検品、調整、説明、対応などが加わることで、 お客様にとって受け取る価値は変わります。
その強みがどのようなお客様に特に役立つのかを考え、 そのお客様に必要な商品や価値を決めます。 既存の強みだけで十分な違いにならなければ、 その強みを起点に新しい価値へ発展させてから販売を始めます。
SUMMARY
ネット販売の始め方は、 ショップ作りだけではありません。
商品を決め、販売場所を選び、商品ページを作り、 決済や配送を整えることは、ネット販売を始めるために必要です。
ただ、小さな会社がそこで価格競争に巻き込まれず、 長く続けられる商売を作るには、 その前に「商品を買う理由」と「自社が選ばれる理由」を明確にし、それをどう伝えるかまで決める必要があります。
売れそうな商品から考えるのではなく、
まず自社の強みを明確にする。
その強みが、どんなお客様に最も役立つのかを考える。
そのお客様に必要な商品や価値を考え、自社が選ばれる理由として育てていく。
新しい価値も、ゼロから思いつきで作るわけではありません。 これまでのお客様との関係や、社内にある知識、経験、判断、工夫、対応を土台にし、 必要に応じて、お客様の困りごとや競合の状況も見ながら発展させます。 そして販売へ反映し、お客様の反応を見ながらさらに育てていきます。
それが、小さな会社がネット販売で価格だけに頼らず、 次も選んでくれるお客様を少しずつ増やしていくための基本だと考えています。
CONTACT
ネット販売を始めたいけれど、 何から考えればよいか迷ったら。
商品やサービスはすでにある。 既存のお客様もいる。 でも、自社の強みがどこにあり、 その強みをどのようなお客様に生かし、 どんな商品や価値としてネットで届ければよいのか分からない。 そのような段階からご相談いただけます。
これまでのお客様との関係や、 社内に積み重なっている知識、経験、判断、工夫を見ながら、 自社の強み、その強みが特に役立つお客様、 提供する商品や価値、自社を選ぶ理由を一緒に明確にします。 必要であれば、その強みを起点に新しく提供できる価値も考えます。
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