ONLINE SHOP DIFFERENTIATION
ネットショップの差別化とは?
小さな会社が選ばれるお店にする工夫
実店舗では、家から近いことや、店主と顔なじみであること、 実物を確かめられることなども、お店を選ぶ理由になります。
一方、ネット販売では、複数のお店の商品や価格、 サービスを簡単に比較できます。
同じ商品を扱っているお店がいくつもあれば、 お客様はどこで買うかを比較して決めます。
では、小さな会社が価格以外で選ばれるためには、 何ができるのでしょうか。
WHAT MAKES A SHOP DIFFERENT
01 / DIFFERENTIATION
同じ商品なら、
価格で比較されやすい。
例えば、同じメーカーの同じ商品を、 複数のネットショップが販売しているとします。
どのお店も同じ商品写真を使い、 同じような説明を掲載している。 違いが価格くらいしか見当たらなければ、 お客様が安いお店を選ぶのも自然なことです。
しかし、同じ商品を販売していても、 お店によって実際に行っている仕事は違います。
あるお店では、メーカーから仕入れた商品を そのまま発送する。
別のお店では、一つひとつ検品し、 必要な調整をしてから発送する。 購入前の相談にも対応し、 購入後の使い方についても質問できるようにしている。
商品そのものは同じでも、 購入前から購入後までに受けられるサービスは異なります。
お客様によっては、少し価格が高くても、 丁寧に確認・調整された商品を 安心して購入できることに価値を感じるでしょう。
同じ商品だからといって、 価格だけで選ばれるとは限りません。
大切なのは、お客様にとって役立つ仕事を実際に行い、 その違いを購入前に分かるように伝えることです。
02 / BEYOND ONE PRODUCT
特に役に立ちたいお客様のために、
お店全体で何ができるか。
一つの商品に検品や調整などの価値を加えることは大切です。
では、その商品を購入してくださるお客様に、 会社・お店としてさらに何ができるでしょうか。
こうして、一つの商品だけでなく、 仕入れ、商品選定、研究、サービス、 購入後の対応まで視野を広げていきます。
ただし、小さな会社には使える人手や時間、 予算に限りがあります。 あらゆるお客様の希望に応えようとすると、 仕入れもサービスも幅広くなり、 一つひとつに十分な手をかけることが難しくなります。
そこで大切なのが、 自社が特に役に立ちたいお客様を明確にすることです。
そのお客様が何を求めているかを詳しく調べ、 仕入れや商品選定、サービスに力を集中する。 そうすることで、同じ商品を扱う競合店よりも、 そのお客様に喜んでもらえる仕事ができるようになります。
例えば、同じワイン専門店でも、 豊富な品ぞろえから自分で選びたいお客様と、 自分の好みに合うワインを見つける手助けを してほしいお客様では、喜ばれる仕事が違います。
誰に特に喜んでもらいたいかが明確になれば、 仕入れから購入後の対応まで、 何に力を入れるべきかも具体的になっていきます。
03 / CUSTOMER FIRST
喜んでほしいお客様のために、
何ができるかを書き出してみる。
では、自社の場合を考えてみましょう。
特に役に立ちたいお客様を思い浮かべ、 そのお客様がどんなことで困り、 何を楽しみにしているかを考えます。
購入前の不安を減らすことだけでなく、 商品を使って実現したいことや、 購入後の楽しみを増やすことにも目を向けてみましょう。
そのうえで、会社・お店として さらに何ができるかを考えていきます。
考えてみたいこと
「今すぐできること」だけに絞らない
- これまでの経験や知識を生かしてできること
- 新しく調べたり、試したりすればできること
- 仕入れ先や知人の手を借りればできること
- 少し時間をかけて準備すればできそうなこと
最初から「できる・できない」で判断せず、 まずは思いつく工夫を書き出します。
その後、競合店の状況や必要な時間・費用を確かめながら、 自社が特に力を入れることを決めていきます。
04 / WINE SHOP EXAMPLE
ワイン専門店の例。
同じ価格帯の商品でも、お店の違いは作れる。
普段使いしやすい手頃なワインを扱う、 2つの専門店を例に考えてみます (どちらも架空のお店です)。
A店
手頃なワインを幅広くそろえ、 ぶどうの品種や産地、味の目安を細かく載せています。 たくさんの種類から、 自分でじっくり比べて選びたい人に向いているお店です。
B店
「手頃でおいしいワインを飲みたいけれど、 どれが自分に合うか分からない」というお客様が、 好みの1本を見つけられるように手助けするお店です。
B店では、そうしたお客様のために、 ただ商品を並べて説明するだけでなく、 次のようなことにも手をかけています。
SHOP B / ACTUAL WORK
B店が取り組んでいること
- 生産者のもとへ足を運び、 作られた背景を聞いたうえで紹介するワインを選ぶ。
- スタッフみんなで実際に飲み比べ、 それぞれの感想を仕入れに生かす。
- 初めての方でも好みの味を探しやすいよう、 少量ずつのセットを用意する。
- ふだんの家庭料理とワインを合わせる実験をして、 その結果を紹介する。
- お客様が気に入った味の傾向を控えておき、 次に試してほしいものを案内する。
- 仕入れの様子やスタッフの感想を、 読み物や動画で分かりやすく伝える。
B店が行っている仕事には、共通する目的があります。
「手頃でおいしいワインを楽しみながら、 自分の好みに合う一本を見つけたい」 というお客様の役に立つことです。
生産者を訪ねるのも、スタッフが試飲を重ねるのも、 お客様に合うワインを見つけて提案するため。 飲み比べセットは好みを知ってもらうため、 料理との組み合わせの研究は、 購入後もワインを楽しんでもらうためです。
さらに、一度購入したお客様の好みを把握しておけば、 次の商品選びにも役立てられます。
一つひとつは異なる仕事ですが、 すべて同じお客様のためにつながっています。
こうして仕入れから購入後の対応まで 一貫して工夫を重ねることで、 お客様にとってB店を選ぶ理由が増えていきます。
もちろん、品ぞろえの多さで選ばれるA店が悪いわけではありません。 たくさんの中から自分で選びたいお客様にとっては、 A店がありがたいお店です。
違いは、「誰に、どんな形で喜んでもらおうとしているか」です。
また、B店のようにわざわざ遠くへ仕入れに行かなければならない、 という話でもありません。 小さな会社なら、これまでの経験やつながりを生かして、 無理なくできる身近な工夫から始めれば十分です。
05 / COMPETITOR RESEARCH
他のお店を確かめ、
自分たちはどこに力を入れるかを決める。
お客様のためにやりたいことが見えてきたら、 他のお店がどうしているかも確認します。
お客様が比較する自社の競合店となり得るお店では、 どんな品をどのように売っているでしょうか。 購入前の質問や、買った後の問い合わせには どこまで丁寧に答えているでしょうか。
実際のお店や通販サイト、 購入した方の感想などを自分の目で見て確かめてみます。
他のお店でもやっていることなら、やる意味はないのか
たとえば、「ワインの飲み比べセット」自体は、 他のお店でもよく見かけるかもしれません。
ですが、飲んだ後に感想を聞いて次の好みを一緒に探したり、 届いた後の楽しみ方を案内したりと、 もう一歩踏み込んだ工夫はできるはずです。
「他でもやっているから」と諦める必要はありません。 目の前のお客様にとって本当に役立つことなら、 さらに工夫を重ねていけばよいのです。
取り組むことを決める3つの目安
-
POINT 01
お客様が本当に助かることか。
お店側の思い込みではなく、 買うお客様の不安を和らげたり、 日々の楽しみにつながったりする内容になっているか。
-
POINT 02
他店よりも、もっと親身になれるか。
他のお店のやり方を見たうえで、 自分たちならどこまで丁寧に手をかけられるか。
-
POINT 03
お店として無理なく続けられるか。
かかる人手や時間、費用を考えて、 息切れせずにずっと続けていけるか。
こうして、自分たちが特に力を入れることを決めていきます。
決まったら、誰が何をするのか、 どんな準備が必要なのかを整理し、実際に始めます。
そして、お客様からの質問や感想、 購入後の反応などを確認しながら、 仕事の内容を少しずつ改善していきます。
06 / WEBSITE COMMUNICATION
お客様のためにしている工夫を、
ネットショップ全体でしっかり見せる。
どれほど丁寧な仕事をしていても、 それが画面に書いていなければ、 初めて訪れたお客様には伝わりません。
たとえばワイン専門店のB店なら、 「ワインに詳しい店です」と書くだけでなく、 実際にどうやって試飲し、 どこを見ておすすめを決めているかをそのまま紹介できます。
トップページ
どんなお客様に、 どんなワインの楽しみを届けたいお店なのかを 分かりやすく書く。
お店の紹介ページ
生産者を訪ねたときの話や毎回の試飲など、 日頃どんな仕事をしているかをそのまま伝える。
商品ページ
そのワインを仕入れた理由や、 実際に飲んでみて分かったこと、 よく合うおかずなどを丁寧に書く。
読み物・動画・SNS
新しく見つけたおいしい銘柄や、 スタッフの感想、作り手の声を写真や文章で発信する。
メールマガジン・お便り
お客様の好みに合いそうな新しい品や、 季節ごとの気軽な楽しみ方をお知らせする。
大切なのは、見栄えのいい宣伝文句を並べることではありません。
B店では、お客様が好みのワインを見つけられるよう、 仕入れや試飲、商品選定、購入後の提案まで、 一つの目的に沿って仕事をしています。
だからこそ、トップページでは どんなお客様のためのお店なのかを伝え、 お店紹介では日頃の仕事を紹介し、 商品ページや読み物では実際に試したことを 詳しく説明できます。
それぞれのページで紹介する内容は違っていても、 もとになっているのは、 同じお客様のために行っている仕事です。
サイト全体で同じ言葉を繰り返す必要はありません。 実際に行っている仕事を、 それぞれのページの役割に合わせて伝えることが大切です。
こうして、お客様は商品だけでなく、 そのお店がどんな考えで仕事をしているかも 知ることができます。
07 / CONCLUSION
まとめ|選ばれる理由は、
お客様のための日々の仕事から生まれる。
ネットショップの差別化は、 同じ商品を扱う競合店がいても、 お客様に自社を選んでもらえる理由を作ることです。
そのために、まずは自社が特に役に立ちたいお客様を明確にし、 そのお客様のために会社として何ができるかを考えます。
次に競合店の仕事を調べ、 自社が力を入れることを決め、 必要な準備をして実行します。
そして、その仕事をホームページ全体で伝えながら、 お客様の反応を確かめ、改善を重ねていきます。
こうした仕事の積み重ねが、 価格や品ぞろえだけでは比べられない、 お店を選ぶ理由になっていきます。
まずは、喜んでもらいたいお客様を一人思い浮かべて、 「そのお客様のために、今より何ができるだろう」 と考えることから始めてみてください。
FREE VIDEO & WORKBOOK
動画とワークシートで、
自社の場合を考えてみる。
ここまで紹介した考え方を 自分たちのお店でも試してみたい方に向けて、 無料の解説動画と書き込み用のワークシートを用意しました。
動画ではワイン専門店の例を取り上げながら、 お店全体が選ばれる理由をどう作るかを 分かりやすく解説しています。
FREE VIDEO / VOL.02
お店全体で選ばれるネットショップの作り方
無料・登録不要。 第1弾を見ていない方でもそのままご覧いただけます。
FREE WORKBOOK / VOL.02
選ばれるお店づくり・実践ワークシート
PDF・A4縦・全13ページ/書き込み式
喜んでほしいお客様のために何ができるか、 他店を調べながら考え、 取り組む工夫と準備を順序立てて整理できるシートです。
実践ワークシートを無料で開く(PDF・13ページ) →第1弾から取り組む方へ
この第2弾だけでもご覧いただけますが、 ワークシートは第1弾で整理した内容をもとに 進める構成になっています。
一からじっくり考えたい方は、 まず第1弾のシートからご利用ください。
第1弾|ネットショップが売れない理由と改善方法を見る
